概要:
Strategy のオブジェクトについて、特定のユーザやグループへ対する「許可」を設定することが可能です。設定される許可のリストはアクセスコントロールリスト(Access Control List 、 以下ACL) と呼ばれます。
このナレッジでは、Workstation からACLを変更する際の子オブジェクトへ対する2つのオプションの挙動についてシンプルな例で説明します。
オプション1:「このフォルダー下のすべてのオブジェクトに適用」
オプション2:「このフォルダー下のすべてのオブジェクトを上書き」
フォルダ構造の例:
このナレッジ内では以下の3層のフォルダツリーを例とします。
(上層:A 、中間層:A1, A2、下層:A11, A21)
+ FolderA
- FolderA1
- FolderA11
- FolderA2
- FolderA21
各フォルダのACLは説明しやすくするために下図を初期状態とします。

・初期状態の例(ユーザー:許可)
Administrator:フルコントロール
WebClient0306:表示
(画面補足)
・上図は Workstation のプロジェクトメニューから当該フォルダへ移動して右クリック「プロパティ」→「セキュリティアクセス」を表示した画面です
・画面下部、ブラウス✔、読み取り✔、使用✔…は WebClient0306 の許可「表示」の詳細が表示されている状態となり(画面上部で WebClient0306 が選択されているため)、この各チェックボックスをクリックすると設定の個別変更が可能です
・画面下部、ACLの2つのオプションのチェックボックスはオブジェクトのプロパティを表示したタイミングではすべてがチェックオフの状態で表示されます (ACLの変更を適用する時にチェックを入れて「OK」ボタンで実行します)
・画面下部、「詳細」ボタンをクリックすると、Administrator と WebClient0306 の詳細 (ブラウス✔、読み取り✔、使用✔…) をまとめて参照・変更できる一覧が表示されます
オプション適用の組み合わせ:
以下の2パターンです。(具体例は後述)
・オプション例1: 1,2をチェック
✔このフォルダー下のすべてのオブジェクトに適用
✔このフォルダー下のすべてのオブジェクトを上書き
・オプション例2: 1のみをチェック
✔このフォルダー下のすべてのオブジェクトに適用
このフォルダー下のすべてのオブジェクトを上書き
各パターンの具体例を示します。
・オプション例1
<オプション> 1,2をチェック
<初期状態からのACL変更箇所> WebClient0306:フルコントロール
(FolderA のプロパティ画面)

<「OK」ボタンで適用後の結果>
ACLがこの図と同じになるフォルダは次の通り、
→全フォルダ、A、A1、A11、A2、A21
+ FolderA ◯ (操作したフォルダ)
- FolderA1 ◯
- FolderA11 ◯
- FolderA2 ◯
- FolderA21 ◯
・オプション例2
<オプション> 1のみをチェック
<初期状態からのACL変更箇所1> 削除: WebClient0306
<初期状態からのACL変更箇所2> 追加: WebClient2 :表示
(FolderA のプロパティ画面)

<「OK」ボタンで適用後の結果>
下図のように子オブジェクトの既存設定(初期状態の例)に WebClient2 が追加されます
(FolderA1 のプロパティ画面 )

ACLがこの図と同じになるフォルダは次の通り、
→Aを除く、A1、A11、A2、A21のフォルダ
+ FolderA ✕ (操作したフォルダ、 削除:WebClient0306 追加:WebClient2)
- FolderA1 ◯
- FolderA11 ◯
- FolderA2 ◯
- FolderA21 ◯
(補足2-1)
FolderA (親フォルダ)で設定したACLを子オブジェクトに追加のみとしたい場合、本例のように上書きするためのオプション2は外してオプション1のみを適用します。
但し上書きオプションをオフで適用する場合は、親のACLは子オブジェクトへマージ(結合) する挙動となるため注意が必要です。マージは、ACL変更が適用される場合と適用されない場合があるため設定変更が少し複雑になります(マージの簡単な例については 補足2-2 を参照)。そのため、ACLが複雑なパターンとなる場合はマージよりも前述オプション例1のように上書きオプションの適用をメインにしてACLの設定変更を計画したり、マージを行う場合には一旦テスト用フォルダを作成(又はコピーで複製)して、事前にACLの設定変更をテストして確認することが効果的な方法となります。
(補足2-2)
マージによるACLの適用可能・適用不可について簡単な例を挙げます。
[A] 子オブジェクトへACLが適用される例
→ACLがマージされる(結合して権限が拡大される)
A1. 追加: WebClient2 をACLに新規追加 (前述例の変更箇所2と同様)
A2. 拡大: WebClient2 の既存設定を拡大
(例)「表示」→「変更」、「表示」→「フルコントロール」、「変更」→「フルコントロール」
[B] 子オブジェクトへACLが適用されない例
→ACLのマージの効果がない(結合しても権限の拡大がない)
B1. 削除: WebClient0306 を削除 (前述例の変更箇所1と同様)
B2. 縮小: WebClient2 の既存設定を縮小
(例)「フルコントロール」→「変更」、「フルコントロール」→「表示」、「変更」→「表示」